3月20日は平和の日
皆さんは3月20日と聞いて何を思い浮かべるだろうか
もうただ一つである
そう
ワニが死ぬ日だ
そういう話です
「100日後に死ぬワニ」 pic.twitter.com/RUblRfVWTs
— きくちゆうき (@yuukikikuchi) 2019年12月12日
2019年12月12日の1日目から数えて100日目なので2020年3月20日だ
このワニが死ぬ理由は一つしかない
当然、漫画『きんいろモザイク』が2020年3月19日に最終回、完結を迎えることに絶望して自死を選ぶ、日付を鑑みてもそれしかありえない
そんなわけはない
ワニが死ぬ理由など私には皆目見当もつかない
ちなみに私が高校生の時何度か死にたい気分になったことはあるのだが、その時は「きんモザの最終回を見届けるまでは死ぬわけにはいかない」と気を引き締めてなんとかここまで生きてきた
きんモザ終わるのか~~~~~~~~~~~~~~~~まじか~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今の私はそういう気持ち
雑誌で毎月連載を追っているので最終回の前の回まではもう読んでいるのだが、う~んそんな終わり方でいいのか??あと1話で本当に終わるのか??と思っている
終わるのは本当なのだが、アオリでは「本編最終回」と書かれているので恐らく番外編がまだ続くのだろう
続かなかったらそういうことで
恐らく3月19日その日自体は悲しい気分になどならないだろう
本当に悲しいのは来月号を買ったときにきんモザが載っていない事実に気づいたときだろう
4月下旬に私が死んでいたらそういうことだと思ってください
そんな話ではない、さっきまでのは全部嘘、うそうそうそうそ
皆さんはウェルテル効果という言葉をご存じだろうか
ゲーテの著書『若きウェルテルの悩み』の主人公であるウェルテルは終盤にピストルを使って自殺する
『ウェルテル』を読んだ多くの若者が、主人公のウェルテルの真似をして自殺をしてしまったという事件になぞらえた、「有名人などの自殺報道によって後追い自殺者の数が増える」という現象がウェルテル効果だ
このあたりはWikipediaに詳しい
「自殺者は報道がなくてもいずれ自殺をしていただろう、自殺の時期が早まったにすぎないだけではないか」という反論も「その場合後追い自殺の後の期間での自殺者数が有意に減少するだろう、それが見られないのでそういうわけでもなく純粋に自殺者数が増えるのだ」と反証されているらしい。私は著名人自殺が精神不安定者の自殺の時期を早めているのだと思っていたのでこの反証は私にとって意外であった、やはり知っていると思っている知識も改めて調べ直すことは重要だ
どうでもいい話だが、Wikipediaで「勝ち組」で調べてみるといい、おそらくあなたの夢にも思わぬ別の「勝ち組」の意味がWikipediaに載っていることだろう。もしこの意味を絵に知っていたらあなたの勝ちです
本題に戻ろう
「死」を扱う作品がここまで広まっているという状況ははっきり言って異常だ。
なぜここまで人気が出たのか
それがわからない
動物が服を着て二足歩行をしている、色使いが鮮やかである、そういったほのぼのとした雰囲気の中で初めの1日目も何も中身のない爬虫類の一日を見ただけ、そのコマの一番下に唐突に現れる「死まであと99日」の文字。
この有り得ないミスマッチさがウケたのだろうか。死とは程遠いのんびりした生活と「死」という強烈な一文字とのギャップ惹かれたのだろうか。そういえば最近ウサルノフとネコライのアンダーグラウンドなマンガがウケたっけ
日本は平和な社会だ
暴力団は温泉に入れないし
そこか?
そんな世界だが、今や日本人の多くがワニの死に興味津々だ
みながワニの命日を待ち望んでいる
サクラは花びらが散るはかなさが美しいのだ
100日後に死ぬワニは死ぬとわかっているから面白いのだ
先ほども述べたが多くの日本人が一匹のワニの死を待ち望んでいる状況は異常だ
100日目はどうなるのだろう、ワニくんはどうやって死ぬんだろう、これはネズミくんが殺す展開だ、そうに違いない
あのツイートのリプ欄ははっきり言って吐き気がする、嫌な気分になりたいときはあそこのリプ欄をのぞこう
話を戻します
ウェルテル効果は、このワニについては現れないだろう
ワニは冷血動物だから
大スターの死にショックを受けて自殺する人はいても、想像上の動物が死んだところでさみしく思いはするだろう、リプ欄で自慢げに解説考察を始めるかもしれない、二次創作でリツイートとフォロワーを稼ごうとするかもしれない
まあ死なないよね
はあ
何だろうこの文章は
簡単にまとめるとこう
ウェルテル効果ってあるよね
でもワニが死んでも多分おきないよね
だってワニは人間じゃないもん
はい
自問自答
自作自演
そういった文章でした
なーーーーんだこれは
さて
ここまで書いた後まとめ方に悩んで放置していたら当日になってしまった
もう今の私は結末を見ているしこの長文を読んでいるあなたも同様だろう
日本人が19:00に集まってワニの死を見届けようとする瞬間が非常に滑稽で最高であった
きんモザは続編が発表され、私の命日も伸びた
もうどうすればいいかわからない、スマホの見過ぎで目が痛い、肌荒れで指が痛い、神が長くて鬱陶しい
痛みから解放されたいのでやっぱ生きるの辛いです
ニンゲンサマは安全な生活環境を手に入れたのでもう痛覚とか要らなくないですか、はやく捨てましょう
以上